採択企業各社の成果報告(計8社、五十音順)
1.株式会社Agriee
Webサイト:https://agriee.co.jp/
取り組み
事業の成果
2.株式会社Agrihub
Webサイト:https://www.agrihub-solution.com
取り組み
農業のDX化推進と業務効率化
当補助事業において滋賀県域・岩手県域の農業者に向けたアグリハブ導入・定着に向けた取組みを実施してきたが、概ねその目標を達成できたものと考えている。後述の通り、滋賀県域においては直売所への出荷に伴う栽培履歴提出のデジタル化やそれに付随する業務効率化を実現した。
さらに岩手県域においてはアグリハブによるグローバルGAP申請書作成に成功し、これにより今後農業者の高付加価値産品の出荷に向けた動きを加速化する事になるものと確信している。
他方で、出荷情報の収集による出荷時の物流効率化については今年度においてはその礎を築くに留まり、本格的な展開には至らなかった。この点および今後ますますのアグリハブの普及拡大に向けて、当補助事業での成果を基として取り組んでいきたい。
指導員向け操作説明会の様子
農業者向け操作説明会の様子
3.株式会社INGEN
Webサイト:https://www.ingen-inc.com/
取り組み
- 輪菊の出荷予測の手段「消灯調査」の精度向上
現行のシステムよりも入力が簡単な Mr.カルテを使用して、部会全体の約10%である生産者に作型予定・実績を入力してもらい、実績を入力することで消灯カードを提出したものとする仕組みを提案。(試験運用のため、既存方法での消灯カード提出は行う)簡易な提出方法を提供することで、生産者の入力率90%を目標とした。
- 高設栽培での有機肥料を使用した栽培への切り替え技術確立
化学肥料の不足や原料高騰の影響から、有機肥料への切り替えを検討する生産者が増えていたが、【具体的にどうしたら良いか方法が分からない】【作業量が増加する】【収穫量が減少する】などの懸念があり、実際に踏み切ることが出来ない生産者が多いという事がわかった。INGENとしては、化学肥料と有機肥料のハイブリッド栽培を提案することで、有機肥料を取り入れやすくすることを行ってきた。土壌医であるINGEN代表櫻井が設計した栽培モデルを作成。産地の方に協力いただき、ハウスの一角を借りて有機肥料切り替えの試験栽培を行い、試験栽培で確立した栽培モデルを他農園にも提案し採用を目指した。
- ラナンキュラス栽培にて環境にやさしい防除の確立(農薬散布の適正化)
それぞれの生産者が行っている作業履歴を、Mr.カルテを使い同じフォーマットで収集。部会の中でも栽培技術が優れている2名を対象に、センサーを設置して、作業履歴だけでなく環境データも測定し、作業と環境データの相関性を検証。特に作業履歴としては潅水や防除に注目。環境データとしては、土壌水分量や湿度を検証のファクターとした。
また全ての生産者での作業履歴を集計し、どのような差があったか比較をしました。JAや普及員の方に協力いただき、モデルとなる栽培計画を作成した。
4.輝翠TECH株式会社
Webサイト:https://kisuitech.com/
結果
- 青森県
りんご収穫時間短縮効果 約19.4%
一か月の人件費削減効果 約185,983円
- 長野県
りんご収穫時間短縮効果 約17.6%
収穫量増加効果 約18.5%
一か月の人件費削減効果 約84,494円~118,518円
- 茨城県
梨収穫時間短縮効果 約7.1%
一か月の人件費削減効果 約22,956円
梨剪定作業時間短縮効果 約14.7~22.1%
一か月の人件費削減効果 約47,617円~70,982円
- 千葉県
梨剪定作業時間短縮効果 約16.9%
一か月の人件費削減効果 約54,237円
ぶどう剪定作業時間短縮効果 約16.7%
一か月の人件費削減効果 約53,688円
5.サグリ株式会社
Webサイト:https://sagri.tokyo/
その他の成果
産地普及モデル:JA営農指導員向け活用ガイド
- 土壌サンプルの提出依頼や採取などの業務の省略
- ほ場内の部分的な施肥指導
- 農林水産省の各種補助事業の申請時の分析結果としての活用
6.サンリット・シードリングス株式会社
Webサイト:https://www.sunlitseedlings.com/
取り組み
微生物叢分析に基づく甘藷圃場の潜在病原性の診断
- 調査対象:2023年10月から11月にかけて、計82の圃場調査を実施
- 微生物叢分析:上記圃場から得られた328の土壌検体から環境DNAを解析。圃場診断の指標となる「有害/有用微生物ネットワーク」を特定。診断ツール作成&検証
- 診断ツール作成&検証:微生物ネットワークを分析し、圃場の状態を診断するツールを開発、生産者アンケートと照合。潜在的に発病性をもつ圃場を含め、全体の70-88%が診断可
成果の概要
- 病原菌の直接的な検出が難しい基腐病に対し、土壌微生物のネットワークを分析・診断することで、高リスク・要注意圃場の可視化ができた。
- 基腐病のみならず、直近にて発生が確認されているFusarium solaniなど、今後注意すべき潜在的な病原性も診断可能となった。
- 次年度以降は、簡易診断キットの配布と有用微生物の資材化とのアプローチで、基腐病含めた甘藷圃場の病害予防に寄与したい。
7.株式会社ソフトビル
Webサイト:https://soft-build.co.jp/
取り組み
FARM BOXを実証先産地のJAに導入し当社が抱える課題と産地が抱える課題をAgVenture Labと協力し解決し、サービスの向上及び他産地へのサービス拡大に繋げる。
- FARM BOX導入・運用体系の整備
- 農業者支援強化(農業者を個別に支援できる2機能を追加)
- 他産地への展開対策の構築
8.株式会社TOWING
Webサイト:https://towing.co.jp/
取り組み
北海道及び東海地域の産地作物栽培における高機能バイオ炭の普及に向けた施用プロセス確立
実証結果①北海道 玉ねぎ
実証結果②北海道 寒締めほうれん草
実証結果③愛知 水稲
実証結果④愛知 きゅうり